年次有給休暇の時季変更権とは of 年次有給休暇のポイント

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年次有給休暇の時季変更権とは

年次有給休暇の時季変更権とは、どのようなものでしょうか。

 労働者が年次有給休暇を取得する際に、その時季を指定した場合は、原則として、使用者はこれを拒むことができません。

 ただし、事業の正常な運営を妨げる場合は、使用者は年次有給休暇の時季を変更させることができます。この使用者の権利を時季変更権といいます。

 この時季変更権は、あくまで労働者が指定した時季を変更することができるだけで、使用者が別の時季を指定できるわけではありません。

 なお、この時季変更権については、法的にこのような権利が使用者にあることを事前に労働者に周知しておいた方がよいでしょう。

事業の正常な運営を妨げる場合とは

 事業の正常な運営を妨げる場合については、どのような場合がこの事業の正常な運営を妨げる場合にあたるのかは、行政通達でははっきりとは示されていません。そして、それは個別的、具体的に客観的に判断されるべきものであると示すにとどまっています。(昭23.7.27基収第2622号)

 裁判例では、「事業の正常な運営を妨げる場合」について、客観的にその企業の規模や事業内容、年休を請求した者の配置、担当業務の内容や性質、業務の繁閑のほか、時季を同じくして請求した者の人数など諸般の事情を合わせて、考慮したうえで合理的に決定すべきものと解されています(夕張南高校事件 札幌地裁判決昭和50年11月26日)。

 ただし、業務運営に不可欠な者からの年次有給休暇の請求であっても、使用者が代替要員確保の配慮をしないまま、いきなり時季変更権を行使することは許されません(勤務割による勤務体制の例として、弘前電報電話局事件 最高裁第二小法廷判決昭和62年7月10日)。

 また、恒常的な人員不足を理由として、代替要員確保の配慮を尽くさない場合も同様です(西日本ジェイアールバス事件 名古屋高裁金沢支部判決平成10年3月16日)。

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